この世には、「境界線など存在しない法則」と「すべての力は自分の内面から生じる法則」があります。

まず、「境界線など存在しない法則」とは、様々な異なる視点を受け入れるということです。

宇宙や時間は無限に存在し、数も無限に存在しています。

このように、境界線のない領域というのは確実に存在しています。

同様に、私たちは思考においても限界を取り払って、様々な事を想像することができます。

次に、「すべての力は自分の内面から生じる法則」とは、どう動くかという意識を他人の中に呼び起こす力のことです。

あなたの思考があなたの身体に出てしまい、それを相手が無意識のうちに読み解いて適切な行動を取ります。

この力は誰でも手にすることができます。

つまり、自分の心の心理状態を自由にコントロールできるということです。

暗示をかけると相手があなたの思い通りに行動する

暗示とは、他人の思考を直接無意識に流し込む技法です。

その仕組みは下記のようになっています。

まず暗示のメッセージを頭の中で具体的に考えます。

すると、それが身体言語となり、外の世界に現れます。

そして、相手がそれを完全に読み解いて、その通りの行動をするのです。

メッセージは言葉で伝えることもできますし、身体を通して発信することもできます。

ただし、どのようなメッセージを発信するとしても、それは必ずあなたの内側にあるあなたの思考の中から湧き出ているものでなければなりません。

この内側にあるあなたの思考が大きな力を持っているのです。

私たちは、様々な場面で自分に対する他人の行動の多くの部分をコントロールできます。

自分が相手に対して内心では、「あまり好きじゃない」と思っている場合と、「素敵な人だな」と思っている場合では、こちらに対する相手の行動は変わってきます。

しかも、しぐさの読解方法について相手に学んでもらう必要は全くありません。

というのも、人は誰でもそのようなしぐさを自然と読みとることができるからです。

バスの中であなたの近くに他人を座らせない方法

バスや電車などの公共の場で、周囲の人があなたに近寄ってもいい距離を、あなた自身が決めることができます。

例えば、バスの座席に座っていて、隣の席が空いていたときに、そこに誰にも座って欲しくないという場合は、身体を大きく広げて座り、自分の領域を広く確保すればいいのです。

隣の席にカバンや上着などを置くことで、自分の領域を示すのも効果的です。

これは、「その人の所有物が置かれている場所はその人のもの」という暗黙のルールに関係しています。

このシグナルは意外とあなどれません。

例えばリゾート地などの旅行先で頻繁に寝椅子の取り合いが起きますが、ここでもこの暗黙のルールが適用できます。

寝椅子にタオルがかかっていれば、その寝椅子はそのタオルを持っている人のものと判断されるのです。

さらに、電車の6人用座席でさえ、独り占めすることができます。

もし座席内に既に人がいても、心の中で「自分1人にしてくれ! 」と強く思うだけで、その思いが、あなたの身体に現れ、期待通りの効果をもたらしてくれるでしょう。

4つの距離を使いこなそう

他人との距離の取り方は、相手との親密度やコミュニケーション能力と密接に関係しています。

人は他人との距離の取り方によって、さまざまな身体シグナルを発信し、それによって自分の領域を示して安全領域を確保しています。

他人に対する距離の取り方は、下記の4つの距離感に分けられます。

・密接距離
・個体距離
・社会距離
・公共距離

密接距離は、夫婦や子供、両親、親友など、信頼できる身近な相手だけに入ることが許されている領域です。

この距離は国や文化によって大きく異なります。

この密接距離に親しくない人が入ってくると、私たちは無意識のうちに後ずさり、距離をとろうとします。

相手が1歩近づいてくると、こちらも1歩下がります。

とは言え、常にそのような距離を保つことができるとは限りません。

満員電車やバス、コンサートのような混み合った会場、満員のエレベーターの中などでは、密接距離を他人に侵害されたとしても、我慢するしかありません。

これはときには、ものすごく不快な気分を味わいます。

前にいる女性の香水が強すぎたり、後ろにいる男性の吐く息がかかったり、隣の人と肩がぶつかったりします。

これだけ近い距離に赤の他人がいると、私たちはとても嫌な気分になります。

不安になり、ときには身の危険を感じる事さえあります。

「この人はわざと身体をくっつけてきているのでは? 」とか「これだけ人が多いとスリに会っても気付かない」などと、よくないことを考えてしまいます。

このような場面では、大半の人は身体の筋肉を緊張させて、動きを止めます。

そして、どこか遠くの1点を凝視することで、他人と目が合わないようにしようとします。

常に家に引きこもってでもいない限りは、人はそのようにして他人との不快な距離を我慢するしかありません。

このような場合は、どれだけ心の中で「もっと離れろ! 」と思っても、効果はありません。

物理的に離れることがどうしてもできないからです。

しかし、そんな場合でも「すべての力は自分の内面から生じる」という法則は通用します。

心の中で「今は人混みの中にいるので、他人に近寄られるのは当たり前だ。何の問題もない」と考えればいいのです。

そうすることで、心の余裕があなたの外面に何らかの形で現れます。

すると、周囲の人の動きがあまりうっとうしくないものに変化してくるはずです。

他人に異常にジロジロ見られたり、不自然に触られたりしたときでも、同様に考えると効果的です。

次は個体距離です。

これは握手ができるくらいの距離で、 50センチから1.5メートル位と言われています。

信頼できる相手に許される距離ですが、ある程度の空間があるので、無意識のうちに体が触れ合うことはありません。

恋人同士や夫婦でパーティーに出席すると、 2人の距離は大体このくらいになります。

パーティーというのは公の場なので、一般的にはある程度の距離が保たれます。

もし見知らぬ異性がこの領域に無断で侵入してきたら、それは不快な行為とみなされます。

自分のパートナーへのそのような接近を不愉快に感じる人にとってはなおさらです。

3つ目の社会距離はおよそ1.5メートルから4メートルです。

これは手をめいっぱい伸ばしても相手に触れることができない距離です。

お店の店員、家に何らかの点検に来てくれた職人、職場の上司などに対して、私たちは大体このくらいの距離を取ります。

この領域は主に事務的なやりとりを行うための領域です。

ですから、もし上司があなたの肩に触れたら、それは上司が社会距離から固体距離に踏み込んできたことを意味します。

そして、こちらとしてはそれを受け入れるしかないわけです。

最後は、4つ目の公共距離です。

これは4メートルから8メートルほどの領域で、1対1の関係性は全くありません。

全員がバラバラに行動しています。

目線を意識して使うことによって、距離に対する感覚はある程度コントロールできます。

例えば、あなたがカフェに座っていて、店内はほぼ満席で、あなたのテーブルの椅子だけが1つだけ空いていたとします。

そこで誰かが近づいてきて、「ここ、空いてますか?」と訪ねてきたときに、相手が視線を下げたら、あなたは快く相席を受け入れるでしょう。

というのも、相手は視線によって、「あなたの領域に入ってしまい申し訳ありません」というメッセージを発信しているからです。

これは積極的な非言語コミュニケーションと言えるでしょう。